ふくらはぎの”むくみ”が治らないのは”隠れ下肢静脈瘤”が原因かもしれません。初期症状と指圧判断について
下肢静脈瘤は簡単に言うと、足の静脈内にある逆流防止のための弁(静脈弁)が壊れて、血液が逆流したり滞ったりすることで、血管が浮き出てくる病気です。
現代病というわけではなく、はるか昔からあるとされていますが、命を脅かす病気でもないため、放置する人も多く、近年までそれほど注目されていませんでした。
ただし、下肢静脈瘤は重症化すると手術するしか手立てがなくなってしまいます。早めに気づくことができればセルフケアのみで改善したり進行を妨げたりすることができます。
下肢静脈瘤の症状の進行度を3段階に分けてご紹介します。
下肢静脈瘤の初期タイプ
このタイプは部分的に静脈が浮き出ていたり、蜘蛛の巣状や赤紫色の血管が透けて見えたりします。足が重い、だるい、つる、むくみ、といった「うっ滞症状」は、軽いか全くない場合がほとんど。
「見た目が悪い」という美容的な悩みや、将来の不安を感じている状態です。
こちらは、生活習慣を改善して血管を鍛えるだけで、症状の進行を抑え、快適な生活を送れるはずです。
隠れ下肢静脈瘤に注意
見た目にはまだ現れていなくても、かゆみやむくみなどを感じる場合があり、下肢静脈瘤の初期段階にありながら、まだ外見上の症状にあらわれていない状態を「隠れ下肢静脈瘤」と呼びます。
継続的に足のむくみや重さ、だるさを感じたり、足がつったりする場合には、これを疑ってみたほうがよいでしょう。
日常的にむくみを感じている20~40代女性の約15%が、「隠れ下肢静脈瘤」の可能性があることがわかっています。
診断には、エコー検査で静脈の血液が逆流しているかどうかを調べる必要がありますが、ある程度は自分で判断することができるのでご紹介します。
指圧診断
足のすねの内側を指2~3本でぐっと強めに5秒間押して、指を放し、すぐに元に戻れば心配なし。
なかなか元に戻らず指の跡がくぼみとなって残れば、下肢静脈瘤の可能性が高いです。また靴下を脱いだ時、ゴムの跡がくっきり残っている場合も同じです。
セルフ診断の結果について、ご不安に思う場合は一度循環器内科にご相談ください。
下肢静脈瘤の中期タイプはこちらから確認してください。
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