
冬こそ始めたい、五十肩予防の新習慣
冬に多い「肩のこわばり」と五十肩
寒い季節になると「肩が上がらない」「腕を動かすと痛い」と感じる人が増えます。
これはいわゆる五十肩(肩関節周囲炎)のはじまりかもしれません。
冬は冷えによる血行不良や筋肉の緊張が起こりやすく、関節周囲の組織が硬くなって炎症を引き起こすリスクが高まります【1】。
特に、デスクワークやスマートフォンの長時間使用など、肩関節を動かさない生活が続くことで“肩の可動域”が次第に狭くなっていきます。
五十肩の原因は「血流」と「柔軟性」の低下

五十肩は「突然起こる病気」と思われがちですが、実際には加齢や血流低下、運動不足が重なって進行する慢性的な炎症です。
肩関節の構造を支える「腱板」や「関節包」が硬くなり、滑らかな動きを失うことで痛みや可動域制限が生じます【2】【3】。
つまり、肩の健康を守るためには、「温活」「柔軟性を保つ運動」「弾力成分を補う栄養ケア」の3つを意識することが大切です。
温めて動かす ― 冬の温活ストレッチ

お風呂は、五十肩のセルフケアにおける基本のひとつです。
ぬるめ(38〜40℃)のお湯に15〜20分ほどゆっくり浸かることで、体温が上がり、血流が改善して筋肉や関節が動かしやすくなります【4】。
特に、薬用入浴剤を活用することで温浴効果を高めることができます。
炭酸ガスや温感成分(ショウキョウエキス、トウガラシエキスなど)を配合した薬用入浴剤には、冷え性・肩こり・疲労回復などの効能があり、全身の血行促進に役立ちます。
湯上がり後にストレッチを組み合わせると、よりしなやかな動きをサポートできます。
湯上がりストレッチ例
- 腕を下げて軽く前後に振る「振り子運動」
- タオルを背中で上下に動かす「タオルストレッチ」
- 壁に指先をつけて登るように伸ばす「壁這い運動」
痛みが強いときは無理をせず、「気持ちよく伸びる」範囲で続けるのがポイントです。
内側からのサポート ― 栄養・サプリメントの力

筋肉や腱の柔軟性を保つには、弾力性タンパク質と抗酸化栄養素の摂取が有効とされています。
特に以下の栄養素は、関節・血流・結合組織の健康を支える研究報告があります。
主な栄養素と働き
- オメガ-3脂肪酸:抗炎症・血流改善(魚油、クリルオイル)【5】【6】
- コラーゲンペプチド:腱・軟骨・結合組織の構成サポート【7】
- エラスチン:組織の弾力維持・柔軟性サポート(魚・豚由来エラスチン)【8】【9】
- ビタミンC:コラーゲン合成・抗酸化【10】
- ビタミンE:血流促進・抗酸化【11】
エラスチンは、コラーゲン繊維の間を結びつける“バネ構造”のような役割をもち、加齢とともに減少することが知られています【8】。
体のしなやかさを保つため、日常の食事やサプリで意識的に補いたい成分です。
まとめ:冬の肩トラブルを防ぐ二方向のケア
五十肩は単なる「年齢のせい」ではなく、血流・柔軟性・弾力性の低下が積み重なって起こる“生活習慣性の炎症”です。
外から温めて血を巡らせ、内から弾力を支える。この二方向のケアこそが、冬の肩トラブルを防ぐ第一歩です。
2019.09.30
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【1】日本整形外科学会. 肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)について.
【2】岡田正人ほか. 「肩関節周囲炎の病態と治療」『整形外科』, 65(4), 2014.
【3】厚生労働省 e-ヘルスネット. 五十肩(肩関節周囲炎).
【4】日本温泉気候物理医学会. 「温熱療法の基礎と応用」『温泉医学』, 70(1), 2019.
【5】Calder PC. Omega-3 fatty acids and inflammatory processes. Nutrients. 2010;2(3):355–374.
【6】Aker BioMarine. Krill Oil and Inflammation Modulation – Clinical Evidence Summary, 2022.
【7】Zdzieblik D et al. Collagen peptide supplementation and muscle recovery. Nutrients. 2017;9(11):1205.
【8】Shimizu H et al. Elastin peptide enhances skin and vascular elasticity in healthy adults. J Nutr Sci Vitaminol. 2019;65(2):150–156.
【9】Yamauchi K. Role of elastin-derived peptides in connective tissue health. Biofactors. 2020;46(2):238–247.
【10】Pullar JM et al. Vitamin C and collagen synthesis. Nutrients. 2017;9(12):1211.
【11】Niki E. Role of vitamin E as antioxidant in human health. Free Radic Biol Med. 2014;66:123–132.

















