梅雨の時期に多い体調不良「気象病」とは?
全国的に梅雨入りし、本格的に梅雨のシーズンがやってきました。
梅雨の時期になると、何となく体調が悪い日が多いなんてことはありませんか?
実は、この時期の体調不良は、気候が大きく関係しているのです。
今日は、梅雨のシーズンに多い「気象病」とその対策についてお話します。
気象病とは?
気象病とは、気象(天候や気温・気圧・湿度など)の変化で起こる体調不良の総称です。気象病の中でも、天気痛と呼ばれる痛みを伴う症状もあります。
気象病と天気痛の主な症状を下記にまとめましたので、当てはまる症状がないかチェックをしてみましょう。
【気象病の主な症状】
・めまい
・首・肩こり
・気分の落ち込み
・むくみ
・耳鳴り
・だるさ
・イライラ
【天気痛の主な症状】
・頭痛
・腰痛
・関節痛
・持病の悪化
では、なぜ気象病が起こるのでしょうか?
天気が崩れると気圧が低下(低気圧)します。
私たちの耳の奥にある内耳には気圧のセンサーがあり、気圧の低下を感じ取り、自律神経が乱れ、それがストレスとして脳に伝わり、これらの症状を引き起こすと言われています。
気象病は、誰の身にも起こりうる症状なので、日々の対策が大切です。
【気象病対策】
1.起床時に朝日を浴びる
起床したらまず窓のカーテンを開け、朝日を浴びましょう。朝日を浴びることで乱れた体内時計をリセットすることができます。
2.朝食をきちんととる
朝食をとることで、寝ている間に下がった体温を上げ、身体を目覚めさせます。さらに、自律神経を活性化させるホルモンをつくる腸の活動を活発にしてくれます。決まった時間に朝食をとり、自律神経のリズムを整えましょう。
3.栄養バランスのとれた食事を心がける
栄養バランスの偏った食事は、必要な栄養素が不足し、自律神経の乱れにつながります。1日3食、栄養バランスのとれた食事をとることがむずかしい場合は、手軽にとれるサプリメントなどを活用するのもおすすめです。
4.適度な運動をする
適度な運動によって、副交感神経の働きを促進させて自律神経のバランスを整えることができます。簡単なストレッチでも十分です。
5.入浴時は湯船に浸かって体を温める
ゆっくりぬるめ(38~40℃位)の湯船に浸かることで、血行が促進されて自律神経に良い作用をもたらします。好きな香りの入浴剤などを使用すると、心身をリラックスさせることができます。
6.十分な睡眠をとる
睡眠不足は自律神経の乱れにつながります。一般的に6~8時間が適正な睡眠時間とされています。交感神経を刺激してしまうスマートフォンやパソコンは、睡眠の1時間前には見るのをやめて、質の良い睡眠をとれるように心がけましょう。
7.耳をマッサージする
血流が滞ることでめまいや頭痛などの症状が引き起こされます。1日3回を目安に耳をマッサージすることで、耳周りの血流を改善することができます。
① 耳の上部を軽くつまみ、5秒かけて上に引っ張る。
② 耳の真ん中を軽くつまみ、5秒かけて体の外側に引っ張る。
③ 耳の下部を軽くつまみ、5秒かけて下に引っ張る。
④ 耳を外側に引っ張ったあと、前から後ろに5回ゆっくりと回す。
⑤ 耳をたたむように塞ぎ、5秒間そのままにする。
⑥ 手のひらで両耳を覆い、前からうしろに5回ゆっくりと回す。
できるものから始めて、梅雨のシーズンを快適に過ごしましょう!
出典:さいたまこくほweb.“今月の医療と健康”.埼玉県国民健康保険団体連合会.2024-6-1.https://www.saikokuhoren.or.jp/pages/02_backno.html#bn2023 , (参照2024-6-25)
出典:新潟薬科大学.“潜在患者は1,000万人以上!?天気がもたらす現代病”気象病”.新潟薬科大学.2024-6-17.https://www.nupals.ac.jp/n-navi/walk/walk-1335/ , (参照2024-6-25)