動脈硬化で取り返しのつかない事態を招かないための生活習慣と補いたい栄養素について
動脈硬化とは文字通り、心臓から血液を全身に送る動脈が硬くなってしまう状態です。
健康的な血管はゴムホースのように柔軟性があり、血液に乗せて酸素や栄養素を運搬しますが、動脈が硬くなることで血管内部に付着物が溜まり、運搬がスムーズにいかなくなるのです。
また硬いということは壊れやすいということでもあり、動脈自体に傷がついたり破損しやすくなります。
動脈が詰まってしまえば脳梗塞や心臓梗塞などの取り返しのつかない事態を招くリスクがありますし、血管が破れてしまえば脳出血やくも膜下出血などの突然死の危険性もあります。
そのため、普段から血管の健康とリスクに対する予防の意識を高めておく必要があります。
動脈硬化の対策はまずはライフスタイルの見直しを!
肥満、高血糖、喫煙、過度の飲酒、ストレス、運動不足など、一般的に健康に悪いと言われる要素は、ほぼ動脈硬化の危険性を高めます。
つまり、ライフスタイルごと変えなければなりません。
慢性的な肥満は、動脈硬化の元凶となる悪玉コレステロールが増える傾向がありますし、脂肪肝や脂肪筋によって高血糖の原因にもなります。
高血糖な状態が続くと、全身の血管を痛め動脈硬化を加速させますので、肥満の解消のためにも運動を取り入れるようにしましょう。
激しい運動は、逆に活性酸素を生み出し血管を痛める原因になることがありますので、少しでも体を動かすこと。これが非常に大事です。
ウォーキングやヨガなどの有酸素運動を取り入れることで、肥満、高血糖の解消にもつながりますし、ストレスフリーな状態を継続することで、相乗的に動脈硬化の予防に繋がります。
動脈硬化の対策で補いたい栄養素
現代人は動物性の飽和脂肪酸や、お菓子などに多く含まれるトランス脂肪酸などの身体にとって悪い油を多く摂りすぎてしまっている傾向にあり、これも動脈硬化の要因を高めています。
動脈硬化の対策として補いたいのは、DHAやEPAなどのオメガ3系の脂肪酸です。
DHA・EPAは青魚や動物性プランクトンに多く含まれており、厚生労働省でも1日1000mg以上の摂取を推奨している良質な脂肪酸ですが、毎日青魚を欠かさず食べ続けることができる人は少なく不足しがちです。
また、ビタミンEも酸化防止という点で動脈硬化が予防が期待される栄養素です。ビタミンには相関作用がありますので、できれば水溶性のビタミンCもセットで摂ることをおすすめします。
健康食材として有名な納豆に含まれるナットウキナーゼも有効です。但し、納豆に含まれるビタミンKは、血液を固めるお薬のワルファリンと相性が悪いので、摂取の際は注意が必要です。
そのためサプリメントを過信しすぎず、まずは食生活の内容を見直すこと。そして、食事からの摂取だけでは足りない量をサプリメントで補うようにするのが良いでしょう。