生活習慣病のリスク低下?さつまいもの豊富な栄養素と健康効果!

さつまいもは、食物繊維が多く含まれていることで知られています。

食物繊維は、体に絶対的に必要な栄養素ではありませんが、体の健康に深く関与する食品成分です

厚生労働省策定の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、一日あたりの「目標量」は、18~64歳で男性21g以上女性18g以上とされています。

また、欧米においては一日あたり24g以上の摂取で、心筋梗塞、脳卒中、2型糖尿病、乳がん、胃がん、大腸がんなどの発症リスク低下が観察されるとの研究報告があります。

日本人の平均食物繊維摂取量は、一日あたり推定14g前後と減少傾向にありますが、積極的に摂りたい栄養素となっています。

さつまいもの栄養素について

食物繊維が摂れる食材は、さつまいものほかにも玄米・大豆・ごぼうなど数多くありますが、さつまいもは食物繊維のほか、さまざまな栄養素が含まれており、とてもおすすめの食材です。

では、どんな栄養素・健康効果があるかご紹介します。

食物繊維

整腸作用や血糖値の抑制が期待できる栄養素です。

食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があり、さつまいもは両方の食物繊維をバランスよく豊富に含んでいます。

水溶性食物繊維は、腸内環境を整える効果に加えて、血液中のコレステロール濃度の低下、血糖値上昇の抑制する効果があります。不溶性食物繊維は、便秘の解消や有害物質を排出する働きがあります。

ビタミンC

皮膚や粘膜の健康に必要な栄養素です。

美肌に欠かせないコラーゲンの合成に関わっていたり、老化や生活習慣病などを発症するとされる活性酸素を除去する抗酸化作用もあります。

さつまいもは、みかんと同じくらいビタミンCが豊富に含まれています。通常のビタミンCは熱に弱く、加熱すると壊れやすいとされていますが、さつまいものビタミンCはデンプンによって保護されていることから、加熱しても壊れにくく、ビタミンCを効率良く摂取できます。

ヤラピン

便秘の予防改善が期待できる栄養素です。

腸の蠕動運動を活発にすることにより、便を軟らかくする作用があります。ヤラピンと食物繊維の相乗効果により便秘を解消します。ヤラピンは、さつまいもを切った際に出る白色の液体で、さつまいもだけに含まれる貴重な成分です。

カルシウム

必須ミネラルのひとつで骨や歯の健康に役立つ栄養素です。

不規則な食生活や過度なダイエットで不足しやすいので積極的に摂ることがおすすめです。また、アレルギーや体質的に乳製品を食べられない人は、さつまいもからカルシウムを補うことができます。

カリウム

カルシウムと同じく必須ミネラルのひとつで、血圧の低下に欠かせない栄養素です。

ナトリウムと一緒に細胞の水分調節をしています。余分なナトリウムを外に出すので高血圧予防にも効果があります。むくみの解消にもおすすめです。

βカロテン

強い抗酸化作用をもつ栄養素です。

βカロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や目や粘膜を健康に保つ作用があります。さつまいものなかでも、オレンジ色の安納芋に豊富に含まれます。

さつまいもの豊富な栄養素と健康効果をご紹介しました。ご紹介した健康効果のほかにも、さつまいもは低GI食品といわれ、食後血糖値の上昇が緩やかになり脂肪のため込みを防ぐ効果が期待できるため、主食をさつまいもに置き換えるダイエットも注目されています

日々の食生活で栄養バランスを考えるのがむずかしい方や、手軽にダイエットを始めてみたい方は、ぜひさつまいもを取り入れてみましょう。

出典:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト.“食物繊維の必要性と健康”. 厚生労働省.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html , (参照2024-11-25)

出典:山梨県厚生連.“さつまいもの日?きのこの日?”.山梨県厚生連健康管理センター.https://www.y-koseiren.jp/special/food_nutrition/2966 , (参照2024-11-25)

出典:一般社団法人日本栄養検定協会.“整腸作用と便秘予防、美肌効果が期待できるさつまいもを食べよう♪”.一般社団法人 日本栄養検定協会.https://eiyokentei.or.jp/blog/2222/ , (参照2024-11-25)

関連記事一覧