【運動編】筋力の衰えや活動性の低下などによって進行するフレイル対策について

今「フレイル」は、高齢社会が進んでいる日本にとっては関心を持たなければならない議題ですフレイル予防の三つのポイント。栄養、身体活動と社会参加についてはこちらでお話ししています↓

ここでは運動について具体的に解説します。(東京大学高齢社会総合研究機構が発表より)

なぜ運動がフレイル予防にとって大事なのか?

誰しも、歳を取ると身体の筋力が自然に衰えてきて、活動性が低下し身体を動かすことが減ってしまいます。

そのことで、さらに身体を動かさなくなってしまうという悪循環を繰り返すと、筋力低下だけではなく、いずれ心身の機能が低下し、フレイルがどんどん進行して、要介護状態になってしまいます

したがって、骨や筋肉を維持するためには、適度な運動をすることが大切になってきます。特に、今現在は新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、外出を控えている方もいらっしゃるかと思います。

家にいて長時間動かない状態が続くと、さらにフレイルを進行させるリスクも増えますので、こういう時期こそ、まめに身体を動かすように心がけましょう。

フレイル予防のポイントは?

ポイント①:外出するチャンスを活用

感染症予防のため、外出のチャンスが減りましたが、感染対策をきちんとして人混みを避けながら、自宅の近くなどを積極的に歩きましょう。

足腰の強化や疲れにくい身体を作るために、週に150分以上の散歩・ウォーキング(1日平均20分程度)がおすすめです。目標として、65~74歳の方は7000歩以上、75歳以上の方は5000歩以上を目指しましょう!(東京都健康長寿医療センター研究所が発表より)

できない方も焦らず、最初は10分間の散歩・ウォーキングから始めてみましょう。また、太陽の光を浴びることによって、骨の健康に影響するビタミンDの産生効果もあるので、晴れの日を活用しましょう!

ポイント②:座りっぱなしを避けましょう

家にいると、つい座りっぱなしになりがちですが、できるだけ家事をする時間に工夫して、身体を動かすことが大切です。

骨や筋肉の維持のために、週に2回以上の椅子スクワットとかかとの上げ下げ運動をするのがおすすめです。

椅子スクワット運動は太ももの筋力を強化、膝痛の予防にも役立ちます。手を使わずに、椅子からの立ち座りを10~20回程度をゆっくり繰り返しましょう。

かかとの上げ下げ運動はふくらはぎのむくみを改善、筋力をアップにもつながります。椅子を捕まえて、左右のかかとを同時にゆっくり上げ下げを10~20回繰り返しましょう。(東京都健康長寿医療センター研究所 発表より)

自宅でやるときは転ばないように気を付けてくださいね。

ポイント③:簡単な体操習慣も身につけましょう

関節痛の予防や緩和のために、週2回以上の体操・ストレッチがおすすめです。1日10分でいいので、体操習慣を身に着けることが大切です!

腰痛を予防する定番の体操ですが、寝た状態で両ひざを立て、くっつけたままで両ひざを左右にゆっくり倒します。10~20回呼吸を整えながら、繰り返しましょう。(東京都健康長寿医療センター研究所が発表より)

しばらくコロナの影響が続きますが、コロナが落ち着いた後の生活を楽しみにしながら、フレイルに負けないように、健康管理を頑張りましょう。

関連記事一覧