「糖質が肥満の原因?」中性脂肪が増えるメカニズムとインスリンの働きについて

ダイエットといえばカロリー制限ダイエットが支流でしたが、ここ数年は糖質制限ダイエットが注目されています。

というのも、肥満の主たる要因は「中性脂肪」なので、肉や揚げ物など脂質の摂り過ぎは肥満の原因になりますが、ご飯やパンなどの炭水化物に含まれる糖質も摂り過ぎてしまうと中性脂肪を増加させて直接的な肥満の原因になるからです

糖質が脂肪に変わるメカニズム

食事で摂った糖質は身体で消化吸収されブドウ糖に分解されます。このブドウ糖は脳を働かせたり、身体を動かすための活動エネルギーとして利用されますが、すべてのブドウ糖がすぐにエネルギーとして使われるわけではありません。

余ったブドウ糖は、備蓄用のエネルギーとして使えるようにすい臓から出されるインスリンの働きによって、グリコーゲンに変換され筋肉肝臓に摂り込まれます。

しかし、筋肉と肝臓に備蓄できる量にも限界があるため、余ったブドウ糖は中性脂肪に作り替えられて脂肪細胞に蓄えられていきます。

活発な運動習慣のある人や基礎代謝量の多い人であれば、ブドウ糖を消費し、筋肉や肝臓に摂り込まれたグリコーゲンも効率よく活用することができます。が、、

運動不足が続いたり、基礎代謝が低いと摂り込んだ糖質をうまく消費することができないため、インスリンはせっせと中性脂肪を作り出し、どんどんと内臓脂肪皮下脂肪に蓄えてっいってしまうわけですね。

これがインスリンは”肥満ホルモン“と呼ばれる理由です。

肥満ホルモンのインスリンは悪者なの?

インスリンはブドウ糖を中性脂肪に変えて脂肪細胞に摂り込んでいく」と言われると、肥満の元凶がいかにも肥満ホルモンのインスリンように感じますが、、

インスリンがあまり出なくなったり、インスリンの働きが悪くなってしまうと(インスリン抵抗性)と、今度は血糖値を下げることができなくなり、全身の血管(特に毛細血管)にダメージを与えてしまいます。

「人は血管と共に老いる」とも言われますが、、

人間のカラダ全身に張りめぐらされている血管がダメージを受けると、毛細血管がゴースト化してしまったり(老化を加速)、血管が傷つき劣化してくると、動脈硬化や心筋梗塞、脳血管疾患などさまざまな病気を引き起こします。

つまり、インスリンは血液中のブドウ糖を中性脂肪に変えますが、それと同時に、血液中のブドウ糖を血管から外に出してうまく血糖値をコントロールしてくれているわけですね

糖質を取り過ぎず運動習慣を!

糖質は、人間が生きていくうえで必要なエネルギー源となる三大栄養素(糖質・タンパク質・脂質)の1つです。

しかし、糖質を摂り過ぎてしまうと、インスリンの働きによって中性脂肪を増やし肥満の原因になりますし、高血糖な状態が続くと膵臓も疲労してしまい、その状態が慢性化するとインスリンを分泌できなくなり糖尿病になってしまいます

そのため、健康的に痩せるためには、必要以上に糖質を取り過ぎないことはもちろん。

食後に上昇した血糖値をインスリン任せにするのではなく、食後すぐに歩いてみたり、ストレッチをしたりして血中のブドウ糖を消費するように意識しましょう。

また、運動をすると筋肉や肝臓のグリコーゲンが使われるので、その分、また筋肉や肝臓に摂り込むことができ、脂肪細胞に蓄えられにくくなります。

さらにカラダに筋肉が付くと、基礎代謝量も上がり脂肪を燃焼しやすくなるので、健康的にシャイプアップするためには運動習慣を身に付けることが大切です。

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