
夏こそお口のケア!「かむ力」が夏バテを防ぐ!
冷たい飲み物やそうめん・アイスなど、つるっと食べられるものが増える夏。
つい、かまずにすむ食事が多くなっていませんか?
実は、「かむ力」は夏バテ予防にもつながる大切なカギです。
お口のケアをおろそかにすると、知らず知らずのうちに食欲不振・疲労感・体調不良へとつながることもあります。
今回は、「8020(ハチマル・ニイマル)運動」をはじめ、「かむ力」と「夏の健康」の深い関係についてご紹介します。
「8020運動」って?
「8020(ハチマル・ニイマル)運動」とは、
80歳になっても自分の歯を20本以上保つことを目指す取り組みです。
20本あれば、ほとんどの食事をしっかりかんで楽しむことができます。
健康で長生きするために、「食べる力=かむ力」はとても大切です。
元気なうちからケアを始めることが、未来の健康寿命につながります。
夏に起こりやすいお口のトラブル
- 冷たいものばかりでかむ回数が減る
- 唾液の分泌が減って、口が乾く(ドライマウス)
- 歯みがきがおろそかになりがち
- 栄養バランスの乱れで、口内環境が悪化
これらが続くと、むし歯・歯周病・口臭の原因になったり、
「口から食べる力」が弱くなるオーラルフレイルに進行するなんてこともあります。
オーラルフレイルとは? 若い世代にも注意が必要!
オーラルフレイルとは、かむ・飲み込む・話すなど、口の機能が少しずつ衰えていく状態のことをいいます。
むし歯や歯周病、口臭の原因になるだけでなく、栄養不足や筋力低下など、全身の健康にも影響を及ぼします。
オーラルフレイルは高齢者の問題と考えられてきましたが、最近では若者にも増えています。
やわらかい食事が中心になっていたり、硬いものを避ける習慣、栄養の偏りなど「気づかないうちにお口の機能が衰えていた」というケースも少なくありません。
早い段階での予防と、毎日の「かむ・うるおす・みがく」の積み重ねが、将来の健康につながっていきます。
今日からできる!夏のオーラルケア習慣
①よく噛んで、唾液を増やす
唾液には、むし歯・歯周病を防ぐ天然の抗菌作用があります。
かむほど唾液が出やすくなり、口内を自然にケアしてくれます。
おすすめの習慣
- 1口30回を目安にかむ
- ガムをかむ(無糖タイプがおすすめ)
- きんぴら、枝豆、れんこん、オクラなどかみごたえのある食材を選ぶ
②水分補給で「うるおいキープ」
②水分補給で「うるおいキープ」
唾液のもとになるのは、水分です。
こまめな水分補給は、ドライマウス対策や口臭予防にもなります。
ポイント
- のどが渇く前に少しずつ飲む
- 目安は1日1.5〜2L
- 冷たすぎる飲み物は控えめにする
③歯みがき+αで菌をためこまない
夏は疲れてついケアをおろそかにしがちという方も多いはずです。
でも、寝ている間が一番菌が増える時間帯です。夜のケアはとくに丁寧に行いましょう。
おすすめのケア
- フロスや歯間ブラシで歯のすき間もキレイにする
- 舌ブラシや舌みがきで口臭予防
- マウスウォッシュで清涼感アップ
歯の健康は「体の健康」につながる
かむ力が落ちると、食欲も落ち、体力もダウンします。
それが原因で夏バテしやすくなることもあります。
しっかりかめる状態を保つことで、かむ筋力(咀嚼力)と唾液の分泌を自然にサポートしたり、
胃腸の消化を助けてくれます。
夏におすすめ!かみごたえ◎食材5選
夏は、のどごし重視のメニューに偏りがちなので、意識してかむ食材を取り入れるのがおすすめです。
ごぼう
食物繊維たっぷり、歯ごたえ抜群で咀嚼力UP
枝豆
タンパク質&ビタミンB群で夏バテ予防にもおすすめ
玄米
かむ回数が自然にUP
するめ
少量でもしっかりかむことで満足感と唾液促進
とうもろこし
かむ&甘みで満足感
夏バテ知らずは「お口」から。目指そう、8020!
「かむ力」は、夏を元気に過ごすためだけでなく、未来の健康を守る力でもあります。
冷たい・やわらかい食事に偏りがちな夏こそ、「よくかむ・うるおす・丁寧に磨く」という基本の口腔ケアを見直してみましょう。
毎日のちょっとした習慣の積み重ねが、「80歳になっても20本の歯を保つ」ことにもつながります。
この夏は、「お口から整える健康習慣」で、夏バテ知らず+80歳過ぎてもおいしく食べられる体づくりを始めてみませんか?
出典:公益社団法人 日本歯科医師会“8020運動”.公益社団法人 日本歯科医師会.https://www.jda.or.jp/enlightenment/8020/dream.html#jitsugen, (参照2025-08-06)