プラセンタは「美肌成分」として広く知られていますが、近年では女性のライフステージにおける健康維持成分としても注目を集めています。
特にホルモンバランスが変化する更年期世代では、その調整力と再生力が心身のケアに大きく寄与することが報告されています。
プラセンタとは？──胎盤エキスの再生パワー
プラセンタは哺乳類の胎盤から抽出されるエキスで、アミノ酸、ペプチド、ビタミン、ミネラル、成長因子など多様な生理活性物質を含みます。これらの成分が細胞の再生や代謝を促進し、「再生」「調整」「抗酸化」などの作用を示します。
美容効果──肌のハリ・透明感・抗酸化
プラセンタはコラーゲン産生を促し、シミやくすみの原因となるメラニン生成を抑制する働きがあります。主な美容効果として、肌の弾力・保湿力の向上、シミやくすみの改善、抗酸化によるエイジングケアなどが挙げられます。
更年期女性における健康効果
更年期はエストロゲン低下により、自律神経や代謝のバランスが乱れやすくなります。プラセンタには自律神経・内分泌・免疫など全身に作用する調整機能があり、更年期症状の緩和や体調改善に役立つ可能性が報告されています。
主な作用：健康面でのメリット
メンタル・エイジングケアの視点から
プラセンタに含まれるペプチドや神経伝達物質前駆体は、脳内のセロトニンやドーパミンのバランスを整える働きがあると考えられています。情緒の安定、意欲の向上など、心のケアにも役立つ可能性が示されています。
摂取方法と選び方
プラセンタの摂取方法には、サプリメント、ドリンク、注射などがあります。サプリメントやドリンクは日常的な美容・健康維持に適し、医療用プラセンタ注射（メルスモン等）は更年期障害治療として医師の管理下で行われます。
原料の種類（豚・馬・植物など）により吸収性や安全性が異なるため、国産・高濃縮タイプを選ぶと良いでしょう。
まとめ
プラセンタは、美容だけでなく女性の健康を内側から支える再生素材です。特に更年期女性のホルモン変動や自律神経の乱れを穏やかに整える力があり、心身のバランスを保つパートナーとして注目されています。
1. 厚生労働省「メルスモン注射液・ラエンネック注射液（更年期障害治療）」保険適用資料
2. 日本産婦人科学会『更年期とホルモン療法ガイドライン2021』
3. Kiso, Y. et al. (2011). Placental extract improves menopausal symptoms and quality of life in middle-aged women. Journal of Traditional Medicines.
4. Kim, Y. S. et al. (2019). Anti-inflammatory and antioxidative effects of porcine placental extract in menopausal models. Nutrients.
5. 日本補完代替医療学会誌（2017）「プラセンタエキスの自律神経・免疫調整作用」
6. 厚労省・医薬基盤研「胎盤抽出物の成分と生理活性に関する研究報告」
